神戸合成ホールディングス株式会社

神戸合成ホールディングス株式会社: 代表取締役社長　宮岡　督修氏; http://www.kobe-gosei-holdings.com/

自動車等輸送機器向け総合化学製品を 企画・開発から製造、販売まで手掛け 神戸を拠点に海外への販路拡大を 目指します。

入居：2019年1月より

Q1 . 御社の事業内容についてお聞かせください。: 私たちは、いわば“車の化粧品屋さん”です（笑）。1963年創業で、自動車・二輪車メーカー向けを中心に、ボディー用コーティング剤、ワックス、洗浄液、塗料など総合化学製品を、自社で開発、製造、販売しています。お取引先はホンダ、スズキ、日野、イスズ、農機具メーカーのクボタ、ヤンマー等、また建機メーカーの川崎重工業、神戸製鋼所等です。
当社はODM（Original Design Manufacturing）、つまりオリジナル・デザイン・メーカーとして、当社が作ったものを各メーカーのブランドとして販売する方式でさせていただいています。自分たちの“好きなもの”と言うとちょっと語弊があるかもしれませんが、当社でまずマーケティングから始めて企画・開発を行い、製造し、品質チェックを受けて、メーカーで販売していただくのです。ISO9001（品質管理の国際規格）、同14001（環境マネジメントシステムの国際規格）の認証を取得し、すべての工程を内製化することで、より精度の高い品質管理の仕組みを構築しています。製品の“出産から結婚まで”、すべて自社で品質管理を行い、多様なニーズにお応えしています。

Q2 . 神戸商工貿易センタービルに入居されたきっかけをお聞かせください。: 国内の自動車販売台数は1990年をピークに減っており、現在は当時の2割ほど減となっています。当社は神戸で創業したのですが、その後2002年に兵庫県小野市に本社・工場を移転しました。近年のこうした業界状況を踏まえ、新しい活路を海外に開きたいと、その拠点を神戸に置こうと考えたのです。この点でここは最適です。ビル内には国や県、市の関連機関が揃っているので、さまざまな相談ができますし、今後の海外戦略、人材戦略等を立てるにあたって、情報をスピーディーに得られるのではないかと考えました。
それに部屋からの眺望がすばらしい。オフィスを探して三宮駅から南下しながら見て回ったのですが、この部屋に入った瞬間、六甲山系の雄大さに魅せられました。実際に見るまでは海側がいいと思っていたのですが。まず、私のデスクのレイアウトイメージがわきまして（笑）。この爽快な眺望を毎日目にしていたら、海外へ向けての新たな発想もわいてくるだろう、従業員みんなのデスクもカウンターにして窓側に向けよう等と、インテリアのイメージがどんどん浮かんできたのです。イメージ通りの部屋を作ることができました。六甲山の日々移り変わる表情に心あらわれます。

Q3 . 神戸市企業拠点移転補助金制度を活用された感想をお聞かせください。: 補助金制度については何も知らなかったのです。スタッフの方に教えていただき、「チャレンジされては？」と勧めていただきました。その日のうちにすぐに神戸市に問い合わせました。手続きを行い認可はいただいていますが、申請はこれからです。
補助内容については借りる部屋面積によって異なるようですが、当社の場合は事業認定3年以内に従業員8人以上採用すれば、最高で家賃の4分の1を3年間補助して頂けるとの事です。とても魅力的ですね。補助いただけた分を求人費等に当てられますし。ここに拠点を置くにあたって背中を押してもらえました。満額補助いただけるように目指しています。

Q4 . 実際に入居されていかがでしょうか。

もちろん、このビルにして良かったですよ。三宮駅から歩けますし、ポートライナーの駅も近く、一本で神戸空港まで行けるのでとても便利です。入居前は三宮駅からポートライナーで一駅なので、正直言って少し遠いかなと思っていたのですが、実際に歩いてみれば、それほどでもなかったですね。
地下と12階にレストラン、コンビニもありますから、昼食がスムーズにとれるので助かっています。それに些細なことかもしれませんが、エレベーターが低層階用、高層階用と分かれているからか、待たされたと感じることがほぼないのです。オフィスが14階だという気がしないくらいです。毎日のことですから、ストレスなくエレベーターを利用できるのも大きなポイントですね。
私は神戸生まれ神戸育ちなので、この街の良さはよくわかっています。小野ではおかげさまで地元の人脈も太くなりましたが、神戸ではさらに広く日本国内、そして海外でのお仕事をされている方々との新たな繋がりが築けます。

Q5 . 今後の目標などをお聞かせください。: 口幅ったいことを申しあげるようですが、全世界の自動車メーカーのODMをさせていただくのが夢です。国内の自動車メーカーは15社ありますが、非常に残念ながら全社とお取引させていただいているわけではありません。つまり今、国内に仕事を残しながら、海外への進出を考えているわけです。もちろん国内でも引き続き採用されるよう進めていきますが、逆輸入といいますか、海外で評価をいただき、その評価が日本に返って来るように、海外での活躍が日本での展開のチャンスを生み出せるようにしていきたいと考えています。
今、東南アジアでの自動車販売台数はうなぎ上りですので、大きなチャンスだととらえています。製品のさらなる品質向上を目指し、国内でお取引させていただいている企業とともに新商品等も開発、製造させていただけるよう、ここ神戸から大きく羽ばたきたいと思っています。